冒険心（平成30年12月1日号）

「広報ふっさ12月1日号」に掲載した市長の全力投球です。

先日、福生第五小学校の創立50周年記念式典に参加しました。50年前といえば、中学生の時に、今夏100回を迎えた全国高等学校野球選手権大会を甲子園まで見に行った時のことを思い出しました。
2年間手伝いをして貯めた4万円を握りしめての、人生初の単身冒険旅行でした。甲子園を見るほか、京都の仏像、庭園を巡りたいという思いからでしたが、今思えば随分無謀なプランで、おばが京都にいるので大丈夫だと思ったのでしょうが、昭和40年代初めという時代とはいえ、親もよく許したなと思います。
新幹線は開通していましたが、京都までは各駅停車。日々の食事は丸ごと買ったキャベツと食パン。日中は京都市内をあちこち歩き回り、夜は遅くまで銭湯でテレビを見たり洗濯したり。寝る場所は近くのお寺の境内や軒下などでした。当時は学生運動が盛んになりつつある時で、お巡りさんの巡回も多く、よく補導されなかったと思います。この小さな冒険も31日目にすべての所持金を使い果たしておばの家にかけ込み、終了となりました。
今、同じようなことをするのはなかなか難しいでしょうが、子どもたちが冒険心を持って、さまざまなことにチャレンジするのを後押しできる世の中であってほしいと思います。