僕の未来（平成26年12月1日号）

「広報ふっさ12月1日号」に掲載した市長随想「全力投球」です。

久しぶりに家の整理をしていると、1冊の古い文集が出てきました。茶色く焼けたわら半紙の表紙に、若い人は知らないであろうガリ版刷りの文字で「昭和38年」とあります。私が小学4年生、友だちから「イクさん」と呼ばれていたころです。懐かしさと少しの緊張を感じながらページをめくると…ありました、4年2組に「加藤育男」の文字が。この時の先生からの課題は、自分の未来や夢を30文字で書くこと。50年前の「イクさん」が描いた未来は…

「カーン、僕の未来はプロ野球だ右バッターボックスホームラン王だ」

記憶に残ってはいなかったのですが、少年時代の自分の作品を読み返して、なかなか良いキャッチコピーになっていると、思わずニヤリとしてしまいました。

もちろん、この未来は実現できなかったのですが、10歳になるかならないかのころに抱いた夢を、その後の人生でどれだけ持ち続けていたか、そして努力したのか振り返ることができました。そんな時間を持つことができたのも、この文集を大切に保管してくれた親のお陰です。その想いに感謝です。